小林一毅 言葉が立ち上がるまえに
¥6,600
小林一毅さんの作品集『言葉が立ち上がるまえに』。
タイトルの通り、本書の中にはタイトルやクレジット以外の活字(言葉)は全くなく、591もの作品が羅列されています。
それらは”ふとした時に、自分の意思とは別に目が独りでに拾ったもの”で、その場で簡単に書き留め、家に帰ってメモを頼りにポストカードサイズの紙にポスカで線を引き、描かれた形。
そこには、グラフィックデザインの領域で数々の造形を(こちらはおそらく言葉を伴って)立ち上げてきた小林さんの筆跡だけが残っています。
羅列された作品は、例えば空気の流れや水たまりのようにも見えるし、物体の一部のようにも見える。
花や動物のように見えるものもあれば、スポーツカーの躯体やザハ・ハディドの建築のような曲線にも見える。
つまり、そこにあるのは単なる形で、何かと問われれば答えに詰まるし、答えを出そうと思えばどのようにも答えられるもの。
できるだけ知識や経験、常識から離れて、目が独りでに拾った形。そこに実は、形が追い求めた形が残っているのかもしれません。
小林さん曰く、「子供が集めた小さな石やどんぐりが詰まった籠のような書籍」とのことですが、それも子供にとっては「興味を惹かれた大切なものが詰まった籠」であることに違いない。
そこにはあっと驚くようなアイデアや発見が潜んでいるのかもしれません。
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小林一毅
グラフィックデザイナー。折り紙遊びから着想を得たブックエンド《オスモー》などの立体作品も手がける。女子美術大学、多摩美術大学非常勤講師。
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